トレーニング前に周りの人達がストレッチをやってるのは見てるけれども、いざ自分がしようと思うとどうしたらいいか分からず、何もせずにトレーニングを始めていた…。
こんな風に、トレーニングを始める前に、ストレッチしたい気持ちはあるけれど「何をしたら良いのか?」悩んだことはありませんか?
筋トレ前のストレッチはゴロゴリのトレーニーでも悩むことが多いものです。
特に何も考えず「なんとなく…」でやっている人がいるなら、それはもったいない!
せっかく筋トレのモチベーションが良くても、ストレッチを疎かにしてしまうと、
筋トレの効率が悪くなってしまいます。
そんなあなたに今回は論文を元にした、ストレッチによる効果を紹介していきたいと思います!
もくじ
トレーニング前のストレッチについて
・2010年 日本の理学療法科学学会
「静的及び動的ストレッチングによる筋力発揮への影響について」
1、目的
ストレッチは、スポーツを行ううえで主にウォーミングアップおよびクールダウンの中で盛んに取り組ま
れている。それは、筋の余分な緊張を除き、関節可動域(ROM) を広げることによって動きを滑らかにし、怪我の予防に効果があるとされている。同じ姿勢を長時間続けるなどすると筋の緊張が高まり、その結果ROMが低下した状態で急に関節を大きく動かすと怪我をしてしまう恐れがあるので、ストレッチによって筋の緊張を取り除くことは重要で、あると考えられる。ストレッチを大きく分けると、静的ストレッチと動的ストレッチに分けられる。静的ストレッチとは、関節を動かして目的の筋肉をゆっくりと伸ばし、自分やパートナーの力、又は床などを使って適度に伸びたところで関節角度を保った状態で筋を伸張させる方法である。動的ストレッチとは、関節を繰り返し動かし目的の筋肉の伸張と収縮を繰り返すことにより筋を伸張させる方法で、個々人の可動域内で動かしながら伸張させるダイナミックストレッチング、反動を使いながら伸張させるパリスティックストレッチングなどがある。静的ストレッチにはROMを広げるトレーニングとしての効果、クールダウンで筋の緊張を解く効果が期待できる。動的ストレッチにも、ストレッチ後の動的な競技動作でのROMを広げる効果が静的ストレッチと同様に期待できる。動的ストレッチは、柔軟性の向上効果が静的ストレッチに比べ劣るのではないかとの疑問が持たれているが、数編の研究により動的ストレッチによる柔軟性の改善効果は、静的ストレッチとなんら変わらないことが示されている。また、ウォーミングアップにおけるストレッチには、ROMを広げる効果だけでなく、パフォーマンス向上の効果があると信じられていた。しかし近年、静的ストレッチングによる筋力発揮の低下が報告されている3 ~10分の静的ストレッチの前後で、最大挙上負荷、等速性筋力などの動的筋力の低下ならびに等尺性筋力および筋力発揮速度の低下が報告されている。この筋力低下は最大で約30%にも及び、その影響はストレッチ終了後45分間ほど持続すると言われている。このような筋力発揮の低下は、あらゆるスポーツでのパフォーマンスの低下につながると推測される。そのためスポーツをする前、特に筋力発揮が重要なスポーツでのウォーミングアップとして、静的ストレッチングを行うことが適していない場合があると考えられる。また、影響が持続することから、スポーツの直前では、静的ストレッチは禁止した方が良いのではないかという考えが出ている。しかし、前述したように、ストレッチの効果はスポーツをするうえで重要であるので、より筋力発揮に適したウォーミングアップとしてのストレッチが必要である。そこで、動的ストレッチによる筋力発揮はどうなのだろうか。静的ストレッチと同様に筋力発揮の低下を招いてしまうのだろうか。先行研究では、静的ストレッチよりも報告が少なく、一致した見解には至っていない。そこで本研究は、ウォーミングアップとして、静的ストレッチを行った場合と動的ストレッチを行った場合での最大筋力を比較して、ストレッチの違いによる筋力発揮への影響について明らかにすることを目的とした。
2、実験
・動的ストレッチグループ ・静的ストレッチグループ
普段から運動を実践している健康な男性6名、女性2名の計8名で実施した。
3、結果
・静的ストレッチによって静的最大筋力および動的最大筋力が低下する可能性が大きいことが示された。これは、最大筋力の発揮が重要なスポーツでは、パフォーマンスの低下する可能性が高いことを示唆している。
ウォーミングアップでの静的ストレッチのみは避けたほうがよいと考えられる。
・動的ストレッチによって静的最大筋力、動的最大筋力が向上する可能性が大きく示された。これは、最大筋力の発揮が重要なスポーツでは、動的ストレッチングによりパフォーマンスが向上する可能性が高いことを示しているので、ウォーミングアップでの動的ストレッチは有効であると考えられる。
結論
ウォーミングアップとして、静的ストレッチのみと動的ストレッチのみによるストレッチの違いによる筋力発揮への影響について、ストレッチ後の最大筋力を比較したところ、静的ストレッチによる最大筋力の低下傾向、動的ストレッチによる最大筋力の向上傾向が示され、静的ストレッチに比べて動的ストレッチでは明らかな最大筋力の増加率が認められた。
まとめ
今回の論文についても筋トレ前のストレッチには動的ストレッチが有効だと述べています!
ストレッチについての論文もかなりの数がありますが、その論文一つ一つが正しいとゆう認識ではなくて
数ある論文を読み比べて、自分に一番あったスタイルを見つけて行ければ良いと思っています!
そのお手伝いをこのブログで出来たら幸いです。
最後までご視聴ありがとうございました。